シーズン・オブ・レイ [インド・南アジア]
「サタジット・レイ監督デビュー60周年記念 シーズン・オブ・レイ」の特集上映@イメージ・フォーラムにて『チャルラータ』『ビッグ・シティ』デジタル・リマスター版を鑑賞。マドビ・ムカージーの可憐さを美しいモノクロ映像で堪能した。
『チャルラータ』(1964)
夫に構ってもらえない主婦チャルは、若い夫の従弟に恋心を抱くようになる。これは傑作だった。ブランコのシーンがルノワール『ピクニック』にそっくりで、一夏の日陰の恋を描いてる点でオマージュなのかも。レイは『河』の撮影でカルカッタを訪れたルノワールに面会している。
家の中の作りがどこか既視感があって、もしかしてロケ地はタゴール・ハウスか?と思ったら、原作がタゴール自身で、さもありなんという感じ。でも、スタジオセットのようだけど。
『ビッグ・シティ』(1963)
家計が苦しいため、幼な子を置いて働きに出る主婦。営業の才あって仕事は順調だが、家庭内に不協和音が。現在の世相を反映するような作品。鏡と口紅が非常に上手く使われていて、ドラマの畳み掛け方もさすが。マドビ・ムカージーが予想以上に魅力的。
インド映画の巨匠サタジット・レイだが、映画館で上映される機会は少なく、ソフト化もこの2作と「オプー3部作」くらいしかないのは残念。そもそも全作品の半分も日本で紹介されていないという事実。わりと最近(といっても10年以上前)『音楽ホール』を観る機会があったが、こちらもサウンドトラック含め傑作だった。せめて岩波ホールでやった分くらいは、時折上映してほしいものだ。個人的には>『チェスをする人』('81)『家と世界』('86)を観ていないので切に希望している。
『チャルラータ』(1964)
夫に構ってもらえない主婦チャルは、若い夫の従弟に恋心を抱くようになる。これは傑作だった。ブランコのシーンがルノワール『ピクニック』にそっくりで、一夏の日陰の恋を描いてる点でオマージュなのかも。レイは『河』の撮影でカルカッタを訪れたルノワールに面会している。
家の中の作りがどこか既視感があって、もしかしてロケ地はタゴール・ハウスか?と思ったら、原作がタゴール自身で、さもありなんという感じ。でも、スタジオセットのようだけど。
『ビッグ・シティ』(1963)
家計が苦しいため、幼な子を置いて働きに出る主婦。営業の才あって仕事は順調だが、家庭内に不協和音が。現在の世相を反映するような作品。鏡と口紅が非常に上手く使われていて、ドラマの畳み掛け方もさすが。マドビ・ムカージーが予想以上に魅力的。
インド映画の巨匠サタジット・レイだが、映画館で上映される機会は少なく、ソフト化もこの2作と「オプー3部作」くらいしかないのは残念。そもそも全作品の半分も日本で紹介されていないという事実。わりと最近(といっても10年以上前)『音楽ホール』を観る機会があったが、こちらもサウンドトラック含め傑作だった。せめて岩波ホールでやった分くらいは、時折上映してほしいものだ。個人的には>『チェスをする人』('81)『家と世界』('86)を観ていないので切に希望している。
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