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タレンタイム [マレーシア]




『タレンタイム〜優しい歌』(2009) ヤスミン・アフマド監督

今から遡ること8年前、東京国際映画祭でこの映画が上映された時のことをよく覚えている。場内が明るくなって周りを見渡すと、老若男女ほとんどの人が涙をぬぐっていた。引き続いておこなわれたゲストを招いてのQ&Aは、その年の7月に急逝したヤスミン監督の追悼の会となり、この映画の音楽を担当したピート・テオが歌を捧げ、司会者や通訳者も泣きながらの進行となった。ゲストのホー・ユーハン監督(『Raindogs』)が進行役を慰めるという事態である。後にも先にも、映画祭でこんな光景は観た事がない。(ちなみに僕はこの作品を2009年度の執筆者が選ぶベストテンで3位にランキングさせている)

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インターチェンジ [マレーシア]


Interchange Official Malaysia Trailer


●『インターチェンジ』l[IINTERCHANGE]デイン・イスカンダル・サイード監督

第12回大阪アジアン映画祭で最も印象的だったのは、デイン・サイード監督の『インターチェンジ』だった。
連続猟奇殺人事件の手がかりが、骨董品でもある古い写真のガラス乾板で、そこからアジアの古層に分け入って行く様は、観ていてゾクゾクする展開だった。あまり話題にのぼらなかったのが不思議だが、例えば、諸星大二郎のマンガ世界が好きな人は絶対に楽しめると思う。
実は観てからだいぶ歳月が経って書いているので、かなり記憶も怪しいのだが、何とかあらすじと気づいた点を書き留めてみる。

関連記事→『Bunohan』https://e-train.blog.so-net.ne.jp/2013-05-29

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マレーシア映画ウィーク [マレーシア]

MFW-Flyer.jpg


公式サイト:http://odd-pictures.asia/mfw/

4月11日(土)~19日(日)、今夏閉館が決まっているシネマート六本木にて『マレーシア映画ウィーク』が開催される。(終了)

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破裂するドリアン河の記憶 [マレーシア]




『破裂するドリアンの河の記憶』River of Exploding Durians [ 榴莲忘返 ] エドモンド・ヨウ監督

 レア・アース工場建設で揺れる港町。そこで生きる高校生たちの夢と記憶の境界線上。テロを扱うかなり過激な描写もあるが、今在る世界を鮮やかに語る手腕に驚かされる。
短編・中編ではわりと叙情的な作品を撮っていたヨウ監督だったが、一変して政治色強い作品だったので本当に驚いた。エドワード・ヤンのオマージュが随所に観られ、ヤン監督の後継者は案外この人かもしれないとさえ思った。コンペ作品だったが、これに賞をあげられない東京国際映画祭の方向性は本当に残念だ。ウー・ミンジン監督(今回はプロデューサー)とのコンビ作は今後も注目だ。


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黎慧敏 [マレーシア]

NOW (Prada short film) from Lesly Leon Lee on Vimeo.



「シネ・マレーシア2013」で印象に残ったもう一つの作品は、シャーロット・リム監督の『理髪店の娘』(09)だった。男にだらしない母親と年頃の娘、双児のような二人の愛憎半ばの関係を描いている。卵やドリアンを象徴的に使い女性の心理や生理的な部分を描きながら、1シーン1カットの固定カメラで二人の人間をじっくり注視する姿勢は風格があり、かつ瑞々しい感性に彩られていた。マラッカのさりげない風景も素晴らしかった。

その主演を演じてるのが黎慧敏(ライ・ホイムン)。ホー・ユーハン監督の『Rain Dogs』や、ウー・ミンジン監督の『タイガー・ファクトリー』でも主演を務めていた。映画では無表情でそっけなく粗野な感じに映っていたが、上の動画を観て驚いた。化粧して美しい旗袍に身をつつまれた彼女はまるで別人のように艶やかで、山本富士子を思い起こさせる。大変な逸材だと思うが、現在、彼女はフライトアテンダントとして働いていると聞いた。また再びスクリーンで彼女を観ることができるのだろうか。
映像はエドモンド・ヨウ監督による『NOW』(2010)という短編で、プラダのために創られたもの。同映画祭で上映されたエドモンド・ヨウ監督『冬の断片』(11)の叙情性も素晴らしかった。

Bunohan [マレーシア]





シネ・マレーシアでオープニングを飾ったデイン・サイード監督の『Bunohan』は、 今までにないタイプのマレー系映画で、その重厚さ、深遠さに驚かされた。三人の兄弟が父親の遺産をめぐって繰り広げる物語は、ノワール映画の枠組みを借りたマレーシア版『カラマーゾフの兄弟』 といった趣き。さらにはワヤン・クリの世界観と土着の記憶も重層的に紡がれている。そこには政治への大きな批判が込められていて、クー・エンヨウ(邱涌耀)監督のドキュメンタリー 『影のない世界』と鮮やかにリンクするはずだ。
 
         
dainsaid.JPG
dir.Dain Said talking with the audience at CineMalaysia.


CM・TVの世界で活躍していたというデイン監督。本作が処女長編映画というから驚きである。ダンディーという言葉がぴったりで、ユーモアを交えながら含蓄のある話をしていた。この作品でジョグジャカルタ・ネットパック・アジア映画祭にてグランプリ、台湾金馬賞にてNETPAC賞受賞、マレーシア版アカデミー賞(Filem Festival Malaysia)では、最優秀作品・監督・脚本・男優賞など最多8部門受賞している。

以下は整理の意味で自分用に書いたメモ。

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シネ・マレーシア 2013 [マレーシア]

Cine-Ma Poster .jpg
CineMalaysia 2013 poster

http://cinemalaysia.com
5/24(金)〜5/31(金)@ 渋谷オーディトリウム

今月は、近年まれにみる"東南アジア月間”で、関連イベントが盛りだくさんなのですが、その筆頭にあげられるのが「シネ・マレーシア2013 〜マレーシア映画の現在」ではないかと思います。

映画祭の歴史をひも解いてみると、’90年に国際交流基金主催で『マレイシア映画週間』が開催されたり、各地で「マレーシア映画祭」を標榜するイベントもあったのですが、上映作品数の規模からいっても、初の本格的なマレーシア映画祭と言えそうです。



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影のない世界 [マレーシア]

worldwithoutshodow.jpg


今日は、渋谷オーディトリウムで「ドキュメンタリー・ドリームショー山形 in 東京 2012」のプログラムの中から、『鳥屋』(’06)で知られるクー・エンヨウ(邱涌耀)監督の『影のない世界』('11)(原題:Wayang Rindukan Bayang)を観てきた。
マラッカを舞台に華人兄弟のバトル?を描いた『鳥屋』も面白かったですが、こちらのドキュも期待を裏切らない作品だった。(9月8日にポレポレ東中野で上映があるようです。)

                    *

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タイガー・ファクトリー [マレーシア]


"Tiger Factory"(2010) film by Wu Minjing

今年のTIFF2010で最も強烈な印象を残したのはウー・ミンジン監督の『タイガー・ファクトリー』+エドモンド・ヨウ監督の短編『インハレーション』だった。

上映後、『インハレーション』のエドモンド・ヨウ監督のQ&Aがあった。(ウー・ミンジン監督も来日していたようだが、この時点で、すで帰国されたらしい)
短編『インハレーション』は、『タイガ〜』の派生的な映画で、登場人物が重複している。ウー監督とヨウ監督は互いの作品で、プロデューサーと共同脚本を兼ねている。また、この映画は早稲田大学大学院国際情報通信研究科の安藤紘平研究室との共同製作で、エドモンド・ヨウ監督が同研究室に在籍していた縁から成立した企画らしい。


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追悼ヤスミン・ハフマド [マレーシア]


Tan Hon ming in Love(2007)  Petronas Merdeka Day commercial


何か書こうかと思ったんですが、書けないままに月日がたってしまいました。
ヤスミン監督が撮ったCMもすばらしい。
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