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収容病棟 [中国]


収容病棟 [DVD]

収容病棟 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
  • メディア: DVD




『収容病棟』王兵監督(中国)

この作品を観て、即座に思い出すのは、フレデリック・ワイズマンの代表作『チチカット・フォーリーズ』(‘67)だ。マサチューセッツ州にある精神異常犯罪 者のための矯正院をありのまま捉えた作品は、ダイレクトシネマといわれるドキュメンタリー手法の金字塔的な作品で、当然、王兵監督や『精神』(’08)の 想田和弘監督への影響は測りしれない。人間扱いされない患者たち、ロボトミー矯正法など、グロテスクな内容の一方で、モノクロ映像の美しさが際立つ作品だ。人権問題に觝触する内容からなのか、米国では90年代まで公開が禁止されていた代物でもある。

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陳漫 [中国]

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『GLAMOROUS FUTURIST 陳漫』展 @ DIESEL ART GALLAERY  
2/17(土)~5/11(金)(終了)

シンディ・クロフォード、フェイ・ウォン、コン・リーなど世界のセレブリティから指名をうける80后世代のファッション・フォトグラファー、陳漫の展覧会を観て来た。


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中国独立电影展2011 [中国]

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今回で3回目の『中国インディベンデント映画祭』は、多数の監督・ゲスト来場があり、Q&Aも活発で、会場が熱気につつまれていた。ポレポレ東中野の入り口の所で、あれ?観た顔・・・と思ったら章明監督がさり気なく立っていたり、徐童監督と被写体だった娼婦の方が映画から飛び出して来たようにゲストに来られたりと、中国(と、一言で片付けられない距離と多様さを持っているのだけれど)と東京・東中野が地下で繋がってしまったように感じた一週間だった。


関連記事:http://e-train.blog.so-net.ne.jp/2008-09-10
     http://e-train.blog.so-net.ne.jp/2009-12-12


以下、ツイッターのまとめです。

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上海の螢 [中国]





ーーーー

 すると螢が流れていた。青白い光が、私の顔を掠めすぎた。そして、空気の奇怪な分子のようにして、ゆらめきながら明滅しては消えていった。遠く流れるときは、螢の光は、やわらかい微かな線を描いた。一点にとどまっていると、何回も点滅し、もう消えるかと思っても、また光った。誰も、螢の事など、気づいてはいなかった。

 上海の蛍。上陸したばかりの私を出迎えてくれた、異国の螢。それに感動しているには、私は、あまりにも、もの珍しい生活のはじまりにとり紛れていた。でも、たしかに螢の光が街路に流れていたのだ。

 六月の中頃だった。
 息苦しい、悩ましいような暑熱が、近寄りつつあった。

   ーーーー武田泰淳著『上海の螢』より


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楊福東 [中国]


 『first spring/一年之際』film by Yang Fudon(2009)


私には全く縁のないブランドですが、上は「プラダ」のメンズ・ウェアのために製作された楊福東(ヤン・フードン)のショートフィルムです。ストーリーは正直よくわからないのですが、二人の西洋人の男が、30年代モダン風の上海に降り立ち、二人の東洋人女性に出会うエピソードと、東洋系の男女のカップルが、やはり上海を訪れ、様々な時代の服を着た高貴な人々と会食するという2つのエピソードから成り立っているように思われます。

よく見ると、この映像には”陰陽”の記号が散りばめられていることに気づきます。冒頭の方で、黒と白の馬がシンメトリーに配置されたり、白と黒のトランクを持っていたり。中盤ではやはりピンクレディーのウォンテッドの衣装みたいな服を着た二人の女が榻状の長椅子に座っていたりします。ラストでは、男は白いトランクを持ちながら天空に舞い、二人の女が黒いトランクを持ち地を歩いて行きます。陰と陽=女と男=黒と白=地と天。また,登場の仕方も、男男、男女、女女(=太陽、陰陽,太陰)の組み合わせで登場しています。果たしてこの記号がどういうコードを形成して意味をなすのかは、五行や八卦にでも精通していないと、読み解けそうにありません。

ふわりと天空に舞った男たちが、プラダの服を着て電線?を歩きフレームの外に向かってくる様は、「服、買え」とインターネットの世界から飛び出してきているように見えます。考えてみれば、陰陽思想は、0と1で表すデジタル世界と似ている気がします。

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書くのが遅くなってしまいましたが、先月初め、花冷え凄まじい日に、『楊福東(ヤン フードン)将軍的微笑』(5月23日まで!@原美術館)に行ってきました。

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中国独立电影展2009 [中国]

chinaindepent.jpg

http://cifft.net/

『中国インディペンデント映画祭2009』(12/12~29@ポレポレ東中野)
本日から開催だった。うっかり前売り券買いそびれてしまった。

去年この映画祭で見た作品がどれも素晴らしかったので、今年も期待大。
『あひるを背負った少年』の応亮(イン・リャン)監督の3作目『グッド・キャット』、独特な感性をもった秀作『馬烏甲』の趙曄(チャオ・イエ)監督の『ジャライノール』、タイトルに惹かれてしまう『牛乳先生』など、新鋭監督短編集を含む9作品が上映される。

関連記事:http://e-train.blog.so-net.ne.jp/2008-09-10





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アイ・ウェイウェイ [中国]

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東京国際映画祭の合間をぬって『アイ・ウェイウェイ展〜何に因って?』へ。
(2009年7/25~11/8 @森美術館)
http://www.mori.art.museum/contents/aiweiwei/


珍しいことに、カメラ撮影が許されていていたので、私も慣れないiphoneのカメラでバシバシ撮る。アーティストの意向で、とのこと。
『1トンのお茶』(2006)は圧縮された正方形の烏龍茶の固まり。周囲がお茶の良い香りがする。『中国の地図』(2004)は中国の国の形を象った作品。清時代の寺院の木材を使っており、組み木細工の工芸品のような、アンティークな風合いを滲ませている。彼のアイデアを伝統的な工芸職人に発注するという制作方法をとっている。
明・清時代の木材を使った作品が多いようですが、最高級といわれる明清時代の家具も一度その構造を解体させられ、本来持っていた機能を失ったまま再構築される。なんだか勿体ない気もするのですが、完成品のそのフォルムの面白さに感心してまう。

特に印象に残ったのは、ドキュメンタリー上映の中で観た『ドクメンタ12』というグループ展で発表された、中国人1001人をインターネット上で募り、ドイツの小さな街カッセルに連れていくという『童話』というプロジェクト。一般の中国人が海外に出る時の手続き上の障壁や、海外の土地での彼らの反応が興味深かった。

IMG_0058.JPG

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水の彼方 [中国]


水の彼方 ~Double Mono~

水の彼方 ~Double Mono~

  • 作者: 田原 (Tian Yuan)
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/06/26
  • メディア: 単行本




まだ手に入れてませんが,取り急ぎ。
それとなく?アクセスで教えてくれた方、ありがとう。
http://shop.kodansha.jp/bc/kodansha-box/topics/mizunokanata/

7月1日に神戸市外国語大学で特別講演会があるようですが、
本学学生・院生 200名って書いてあるので、ご確認を。
http://www.kobe-cufs.ac.jp/news/2009/9991.html


関連記事:http://e-train.blog.so-net.ne.jp/2005-10-05
     http://e-train.blog.so-net.ne.jp/2008-10-29

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日中映画往還 [中国]


日中映画論

日中映画論

  • 作者: 四方田犬彦
  • 出版社/メーカー: 作品社
  • 発売日: 2008/11/20
  • メディア: 単行本




明治学院大学が年に一度開催する日本映画シンポジウム。
その第14回目は『日本/中国 映画往還』と題して、1930年代から今に至る日中間の映画交渉史を検証するようです。

2009年6月28日(日)
10:00~17:30
入場無料
明治学院大学白金校舎 本館1101教室
世話人 四方田犬彦


10:00 開会
10:20 門間貴志『岩崎昶の神話』
11:10 岸富美子『満映・新中国・「白毛女」』
12:00 休憩
13:00 四方田犬彦『満洲引揚げとメロドラマ』
13:50 アン・ニ『冷戦の狭間で−1950年代の日中映画交流』
14:40 休憩
15:00 上野昂志『大島渚と中国』(仮題)
15:50 李櫻(リ・イン)監督、自作を語る
16:50 アン・ニ、四方田犬彦  最終討議

http://www.meijigakuin.ac.jp/~art/news/event/

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