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変魚路 [日本]





昨日は渋谷で沖縄表象の映画を2本。
高嶺剛監督18年ぶりの新作『変魚路』と三上智恵監督『標的の島〜風(かじ)かたか』の試写。表現のベクトルは違うけど、いずれも今年のベスト10に入りそうな素晴らしい作品で、特に『標的の島〜』は冷静になるまでちょっと時間が必要だった。


『変魚路』高嶺剛監督

パタイ村のタルガニは島袋精徳の開発した媚薬を盗んだと疑われ、島袋は愛妻ビビジューたちに彼の耳を切るよう命令する。タルガニは親友の映画整形研究所のパパジョーと逃亡するが…。キャラが際立っていて最高!パパジジョーは監督自身の投影だと思うが「映画」への初心が伝わってくる。
黒金座主という耳切坊主の民話をベースに監督個人の記憶や沖縄の歴史・精霊が溶解して混ざり合う。現代美術の山城知佳子なども参加しており、独特の世界観に拍車をかけている。大城久美子、坂田明、コンディション・グリーンの音楽。今回に限らないけどウォーホール、メカスへの憧憬も感じる。

関連記事→https://e-train.blog.so-net.ne.jp/2010-02-28



『標的の島〜風(かじ)かたか』三上智恵監督

辺野古、高江での基地・ヘリパッド建設への激しい抵抗運動。そしていつのまにか進行している宮古、石垣へのミサイル基地・自衛隊配備。怒りで体が震え、市民たちの生死をかけた抗議行動に思わず落涙してしまう。全国民が知らなければならい事実。必見中の必見作。
戦中、本土防衛の捨て石になった沖縄。軍事要塞化は「また同じ事をするのか?」と沖縄に不信感をもたらしている。また、日本列島を含め、中国を軍事的に封じこめる「エアシーバトル」というアメリカの戦略に組み込まれており、日本が戦場になる可能性も。安全保障について考えさせられる。


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