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現代アジアの作家たち [アジア総合]

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「現代アジアの作家たち〜福岡市総合図書館コレクションより」@京橋フィルムセンター
(2015年2月17日〜3月15日)


ダン・ニャット・ミン(ベトナム)、リリ・リザ(インドネシア)、アスガー・ファルハディ(イラン、マニラトナム(インドネシイア)、ショエーブ・マンスール(パキススタン)、レイス・チェリッキ(トルコ)、アン・ホイ(香港)の7人を特集。

フィルムセンターで上映される福岡市総合図書館のコレクションとしては、04年の『アジア映画ー”豊饒と多様”』以来ということになるのだろうか?前回は54作品で今回は24作品。上映数はこのくらいで十分なので、もっと頻繁に、せめて3年に1度くらいは東京でお披露目してほしい。

*書いていない部分多いです。国別カテゴリーに振り分けるべきが思案中


【2015年02月17日(火)】
『十月になれば』の上映途中でフィルムが熱で溶けるというまさかのハプニングが。


●『射程内の街』(82) ダン・ニャット・ミン監督(ベトナム)☆

●『十月になれば』(84) ダン・ニャット・ミン監督(ベトナム)



【2015年02月18日(水)】
『グアバの季節』は観た事があるのでパスしたが『ニャム』と並んで秀作だった記憶。


●『河の女』(87) ☆


【2015年02月19日(木)】


●『GIE』(05) リリ・リザ監督(インドネシア) ☆☆

→10年に一度出るかでない傑作。別枠で描く。


【2015年02月24日(火)】
京橋でリリ•リザ監督『夢追いかけて』(09)。泣かされるし、キャストもいいし、万人に受ける良作だとは思うけど、先週のGIEショックには到底およばない。ムラユ連呼してた。
『虹の兵士たち』『夢追いかけて』は中高生たちに見せてあげたい。


● 『夢追いかけて』(09) リリ•リザ監督 (インドネシア)


【2015年02月25日(水)】
『砂塵にさまよう』は意外にもナデリ系?だった。


●『砂塵にさまよう』アスガー・ファハルディ(イラン)

●『永遠探しの三日間』(06) リリ•リザ監督 (インドネシア)

主演男優が同じで『GIE』と対をなす戦略的な作品だと思う。60'sと00'sの学生の問題意識、時代の違い。ドラッグ・セックス・R&R。人生の岐路は27歳だといい、K.コバーンの死を語る。自ずとGIEの早世を思い起こさせる。主人公が同じ出身大学。
従姉の挙式のためにDKIからジョグジャまで車で行くことになったユスフと新婦の妹アンバル。二人の会話は『フラニーとゾーイー』のよう。時に衝突しつつも理解し合って行く。バンドゥン、温泉、スンダ語の会話、舞踊、カトリックの聖地センダンソノなど、旅心を誘うジャワの風景と音楽がいい。


【2015年02月26日(木)】
アスガー・ファルハディ監督『美しい都市』(04)と『火祭り』(06)。2・3作目で現在と同じスタイル確立しているのだな。緊張感途切れない群像劇は見事というほかないが、神経擦り減る。『火祭り』は爆竹を巧みに使った映画として記憶に残りそう。


●『美しい都市』(04) アスガー・ファルハディ監督(イラン)

●『火祭り』(06) アスガー・ファルハディ監督(イラン)


【2015年03月05日(木)】
ショエーブ・マンスール監督『BOL~声をあげる』。これはIFFJで話題になっていたと思うけど、ダイナミックなドラマツルギーがパキスタンの金綺泳と形容したくなる。


●『BOL 〜声をあげる〜』(11) ショエーブ・マンスール監督 ☆

女死刑囚がマスコミに向けに会見。彼女が罪を犯してしまうまでの経緯が語られる。彼女の家族ハキーム(イスラム伝統医)の一家は女ばかりの子だくさん。ようやく誕生した息子がヒジュラだったことに失望した父親は、ある事件の後、息子を殺める。その後の父親の転落ぶりがスゴい。
罪を咎められないよう警察に裏金を渡すために、モスクの寄付金に手をつけたり、さらに花街の娼妓の種馬になったり・・・。これだけの物語展開をしておきながら、最後に「家族計画」の必要性を解くのがまた何とも。劇中、娼妓が映画『パーキーザ』『踊り子』の話題をしていた。
以前観たこの監督の『神に誓って』はUSAMA→USAしか覚えてないけど、こちらも世界を股にかけるようなダイナミックな作品だったはず。


【2015年03月06日(金)】
6日(金)はマニラトナム監督のカシミール紛争を扱った『ロージャー』(92)。昨日はスリランカの内戦中に撮られたという『頬にキス』(02)。インド・タミルの監督がスリランカ・タミルをどう描くのか興味深かった。


●『ロージャー』(92) マニ・ラトナム監督(インド・タミル語)

マドラスで新婚生活を送っていたリシと田舎娘ロージャー(薔薇)。夫の暗号解読の仕事でカシミールの基地へ赴任することに。しかし夫は分離派ゲリラに拉致されてしまう。戦闘・脱走シーンはスゴいけど全体ゆるい。タミルよインドは一つ・インド万歳!なラストも時代ならでは?

●『頬にキス』(02) マニ・ラトナム監督 (インド・タミル語)

9才の誕生日、アムダ(甘露)は自分がスリランカ人で養女だと告げられる。次第に実母の思いが募り、育ての親と共にセイロン島へ。しかし目的地はタミル系住民が政府軍によって村を追われていた。自爆テロ・戦闘シーンがすさまじい。実母はLTTEのメンバーに・・・。


【2015年03月10日(火)】


●『そこに光りを』(96) レイス•チェリッキ監督

●『グッバイ・トゥモーロー』(98) レイス•チェリッキ監督


【2015年03月11日(火)】
レイス•チェリッキ監督作品を。90年代は固い感じがしたけど、2000年代はいい。


●『頑固者たちの物語』(04) レイス•チェリッキ監督 ☆

●『難民キャンプ』(08) レイス•チェリッキ監督


【2015年03月15日(日)】
プログラム最終日。京都帰りの足で京橋FCへ。許鞍華『男人四十』(02)を観て来た。こちらも相当見応えのある作品だった。


●『男人四十』(01)許鞍華監督

国語教師(張学友)を翻弄する女子校生(林嘉欣)。妻(梅艶芳) は昔恋人だった恩師と再会する。恩師は深刻な病を煩っていた。平穏だった家庭はギクシャクしはじめる。林嘉欣の小悪魔ぶりが光る。遠景に三峡ダム建設で変わりゆく長江が描かれている。
『長江哀歌』より5年ほど前、梅艶芳が亡くなる2年前に作られた映画なんだな。そういえば三峡ダムを提唱したのは孫文だった。先週は『軍中楽園』含め、孫中山関連の映画をたくさん観たような。


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