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ザイ・クーニン [シンガポール]



Tom Waits For Nobody-
Zai Kuning playing classical guitar with leslie low , koichi Shimizu, Yuen Chee Wai.






大友良英がオーガナイズする『アジアン・ミーティング・フェスティバル2009』が、10月23日(金)〜25日(日)、浅草のアサヒ・アートスクウェアで開催されるようです。
http://www.p3.org/aas/

去年の「vol.2」は忙しさにかまけて、スルー状態でしたが、今回は、あのオブザバトリー(the observatory)のレスリー・ローとヴィヴィアン・ワン、そして今回取り上げるザイ・クーニンのシンガポール勢が参加するみたいです。立て込んでるけど、なんとか行きたいなあ。


wonderfultown.jpg
『Melancholy of a flowering plant』(2007)
Zai Kuning & Koichi Shimizu

以前、東京国際映画祭で上映されたタイ映画『ワンダフルタウン』のサントラ。
Q&Aで、音楽について質問した人もいるくらいなので、流麗なギターサウンドが印象に残ってる人も多いかもしれない。(聴いた事のない人に強いて説明すれば、第一印象は、ライ・クーダーの有名なサントラなんかを思い出させる)このサントラは最近のタイ映画の重要作品には必ずといっていいほどクレジットされている日本人ミュージシャン、清水宏一の手によるものですが、共作者・ヴォーカル&ギタリストとして名を連ねているのがザイ・クーニンで、クレジットを見ると、ほとんどの曲は彼が作曲し、ジャケットデザインまで手がけている。

YouTubeの他の動画を観てると、ギターの即興演奏家として認知されることが多そうですが、その活動は音楽にとどまらず多岐にわたっているようで、「第3回福岡トリエンナーレ」(2005)には、ドキュメンタリー映像『リアウ諸島』を出品していたり(これはぜひ観たい)、ベイシスト斉藤徹のプロジェクト『ペイガン・ヒム』に「声」や写真家として参加したり、ブログでも紹介されてましたが、お米を使ったインスタレーションやドローイングなど現代美術家としての顔も持っている。斉藤徹氏の説明によれば、「スラウェシ島に先祖をもつ海賊あるいはシャーマンの家系」「その表現は個人の技術表現というよりは、儀式に近い」というから、ますます謎である。昨年は大友良英、Dickson Deeとのシンガポールでの共演も果たしている。


paganhymn.jpg
『PAGAN HYMN』(2000)
Tetsu Saitoh


オーネットコールマン〜チャールズ・ミンガス、チコ・ハミルトン+アジアのアミニズムと言った感じのライブ音源。
http://www.japanimprov.com/saitoh/saitohj/linernotes/paganhymn-j.html(ライナー・ノーツ)



Zai Kuning Blog
http://www.onisstudio.blogspot.com/
http://www.myspace.com/zaikuning

関連記事:http://e-train.blog.so-net.ne.jp/2005-09-26




(タイ映画『ワンダフル・タウン』のメモ)
2004年のスマトラ沖地震の津波によって被害を受けたある南部の村は、3年経った今、徐々に復興を遂げつつある。新しいホテル建設のためにバンコクから来た建築家が、地元のホテルを経営する女と出会い、恋に落ちる。しかし、彼らの噂は狭いコミュニティーで広がり、退屈を持て余している村の若者の嫌がらせに会う。建築家は別れを決意した、その直後・・・。
何かが起こるな、と思いつつ、ヒロインとの甘い恋愛風景にひっぱられてしまい、正直、物語の結末に唖然としてしまったが、後から考えると、『雨月物語』のような一種の”怪異もの”にも思える。ヒロインの弟が不気味な役をしていたし、海辺の波を撮ったシーンも尋常ならざる雰囲気があった。監督は、その場を訪れた時の、素直な”違和感”を映画で表現したという。

映画の舞台になったタクアパ郡にはナムケム村という最も被害にあった漁村があり、住民は土地問題をかかえていたらしい。リゾート観光開発事業者たちが、津波という機会を利用し、村民をよそへ移住させ、未開発の海岸沿いの土地を手に入れて今後の観光開発に利用しようとする動きがあったというのだ。その後、どうやら2007年に和解が成立している。映画にはそういった背景も匂わせているのかもしれない。

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